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「文明が輝かしいものであればある程、その進歩的な存在が短かった場合が多い。何故なら、文明の発達は、多くの場合その文明の発達に寄与した環境を収奪し、荒廃させたからである。」・・・・・とは、V・G・カタールとT・デールによって書かれた「土と文明」という本の一節です。私たちが暮す福岡市は、今、日本で一番元気な都市と称えられ、全国の都市が羨望の対象として下さる程の、めざましい発展を遂げ、脚光を集めていますが、それだけに、私たち福岡市民はこの本が指摘する一節の重みを決して忘れてはならないと思います。 早良区で育ち、学んできた私にとって、ふる里の原風景といえば、多くの皆様と同様に「室見川」です。 室見川は、市民の生活用水の供給源として、都市成長の基盤を担い、またその川辺は、私たち市民の欠けがえのない憩いの場として、あるいはスポーツ・レクリエーションの場として、市民活力の再生に多大な役割を果たしてきました。そして、何よりも松尾芭蕉の「水は動きて、人の情を培う。」という言葉の通り、その澄んだ水の流れは、福岡市民独特の温かい人情を育ててくれたような気がします。そんな室見川に、ここ数年ある異変が起こっています。昔から福岡の街に春を告げてくれていた「白魚」の漁獲量がここ数年、急激に低下しているのです。 生物は、生態系の健全さの指標といわれますが、「白魚」はまさに室見川のシンボルです。私たちの目に感じることができないところで、室見川の生態系に悪しき変化が起こっているのではないかと心配ですが、専門家にお尋ねしてもその原因を特定することは大変難しいということです。 |